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ゲイとゲロ

2011年06月03日 11:21

ロサンゼルスをさっさと出発して、次に向かった先はラスベガス。

この旅を通して、どーいうわけかカジノにも行きまくってるので、

ラスベガスを抜かさないわけにはいかない。



初日、グレイハウンドのバスで4時間ほどの移動をこなし、バスターミナルに到着する。

予約した15ドルの宿に向かって移動を始めるも、

ラスベガスを南北に貫いているバスで、無駄にラスベガスを縦断し、さらに往復してしまう。



無駄に迷った末、宿まで徒歩あと数分と近づいたところで

フォードのハイブリッドカーに乗った男に声を掛けられる。

優しげな雰囲気で若干白髪が目立ち始め、

典型的なアメリカ人っぽく太っているおじさんだ。

「なにしとるん?」

「宿に行くとこ。」

「そーか、そーか。ま、とりあえず車にでも乗りたまえ」

と、なぜか無防備に車に乗ってしまう。

そのまま、彼の車でラスベガスを縦断し、さっき見たラスベガスのストリップの通りを

車上から簡単に再び案内してもらう。

正直、僕としては彼の目的が一体なんなんだか、多少訝しくはあったんだけれども、

そんな怪しそうにも見えない。

彼の名はゲイリー。

今は59歳で、以前三和銀行のロス支店で働いてたらしく、旅行が好きなんだって、

そういういきさつで旅行者に声を掛けたんだとか。

「今まで57カ国に行ったんだよ。」って自慢げに言われたんだけど、

僕にとって、アメリカ合衆国はこの旅で実は58カ国目。

その数字を正直に告白してしまうと、彼のプライドががらがらと音を立てて崩れてしまいかねなかったので、

僕は若干空気を呼んで、「50以上」と答えておいた。


そして、なぜか常に車の中に常備されている彼が旅行したときに撮影したと思われる

あんまり上手じゃない各地の写真を見せられつつ、

気づけば車はラスベガスを離れて、北へ北へ。



どうやら、彼の自宅に行くらしい。


そして、僕が予約したホステルがいかにひどいとこかをとくと説明される。


彼の家にはよく日本人の留学生とかが泊まりに来るらしい。


ラスベガス郊外にある彼の家に到着。


どうやら彼は独り身らしくて、猫一匹を飼っている。

そして、豪邸とは行かずとも3ベッドルームと大きなリビングルームのある

日本と比べると十分豪華な家だ。

そして、部屋の至る所に世界各地で買って来たというお土産が飾られていた。


僕はひとつのベッドルームに案内され、特に泊まるみたいな話にはなってなかったはずだけど、

とにかくクイーンサイズのベッドをひとつあてがわられる。


ラスベガス滞在もそんなに長くはないから、

本当は夜のラスベガスを楽しむために、ラスベガス市内に滞在したかったんだけれども、

まぁ、これも旅の醍醐味って事で、ゲイリーに付き合うことにしよう。



その日は月の綺麗な晩で、家のテラスみたいなところで、

夕食も特に食べてなかったけれど、

日本の500ミリリットルのカンよりさらに大きいカンビールで乾杯。


そして、飲むペースがなぜか速い。


スペイン語でまず勉強しなくちゃいけないのは、「セルベッサ、ポルファボール」(ビールください)

だとか、

旅にとって、大切な三つの事。(なんだか忘れたけど、最後はビールを飲むことだった)

だとか、

世界各国の食事の彼なりのランキングのことだとか。

彼にとっては、

1位 中華料理

2位 フレンチ

3位 イタリアン

4位 アメリカ料理

そして、5位が日本食なんだとか。


おいおい、日本食5位かよ。そしてアメリカの食事より下ってどういうことだよ。

とも思ったけど、彼は激しくメタボだし、日本の健康的なローファットな食事よりは

脂っこい、肉肉しいものが好きなんだろう。納豆もあかんって言ってた。


彼の思想も典型的なアメリカ人って感じで、

カナダはアメリカに対してとやかく言うけど、ただの嫉妬なんだとか

イスラム圏の人がいかにダメなのかだとか、

とにかくアメリカに対して文句を言う相手に対して、全てに文句を言っていた気がする。



そうこうして、気づけばビールが5本目。

このビール、アルコールが8%ぐらい入ってることにいまさら気づく。


で、なぜかおもむろに指相撲をし、彼の巨大な親指に、僕の華奢な親指は

圧迫しさせられそうにつぶされていた。




そして、ついに彼がカミングアウトをはじめる。


「I am gay」







「ちょっと待て、おっさん」


手を握ってこようとするので、静止。


「ゲイは嫌いか?」



「いや、別に好きとか嫌いの問題じゃなくて、俺はゲイじゃないから。」



悲しそうな顔をするゲイのゲイリー・・・・。


「一緒のベッドで寝よう」



「ノーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーゥ」



幸いにも彼はそのままショットガンを持って、僕を蜂の巣にするようなことはなかった。




ということで、その場はお開き。

僕は何も食べずただひたすらビールを馬鹿みたいに飲み、ゲイの話を聞き、

ゲイの家のクイーンサイズのベッドで、ラスベガス最初の夜をすごした。




翌朝、

久しぶりに激しい二日酔いに襲われ、

当然すきっ腹であれだけ飲んだらそーなるわけで、

ゲロゲロと3度か4度に分け、胃液に至るまで

何もかも全てを吐いてしまい、壮絶な気持ち悪さで

二日目のラスベガスを迎えた。




ゲイリーは「もう一晩泊まっていけ」と言うけれど、

彼の家に泊まっていると、ラスベガスを一切楽しめない上に、

そもそもゲイの彼に何されるか分かったもんじゃないから、

高級ステーキを今晩はご馳走するという誘いも断りまして、

その日はストリップにあるやや高級ホテルまでつれてってもらい、

ゲイリーとは永遠のお別れをしたのでした。



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